ABM(アカウントベースドマーケティング)の進め方とポイント解説

2020.03.08

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ABM(アカウントベースドマーケティング)とは、全社の顧客情報を統合し、ターゲットとしたい企業群を定め、自社のサービス提供分野内における具体的なニーズ・課題を基に戦略を設計し、その「アカウント」からのLTVを最大化するマーケティング活動の手法です。

ABM(アカウントベースドマーケティング)とは

ABM(アカウントベースドマーケティング)とは、ターゲットとする企業を「アカウント(具体的な企業名や団体)」で選別し、その選別された「アカウント群」の攻略を目的としたマーケティング手法を指します。

インバウンドマーケティングと呼ばれる、リーチ範囲が広い反面、1社にリソースをかけることができない従来のマーケティング手法と対極にあり、「アカウント」ごとにリソースをかけて、特定企業にアプローチをかける手法を指します。

ABM(アカウントベースドマーケティング)の考え方としては、ターゲットを明確にし、ターゲットに合った戦略によって企業を攻略することで、売り上げの最大化を図りながらリソースの最小化ができるのが大きなメリットとされ、提唱されました。ABM自体は以前より提唱されていましたが、近年再度盛り上がっている理由として「テクノロジー」の進歩が理由です。提唱された時よりも、テクノロジーが発達し、CRM、SFAなどの顧客データを管理できるシステムが登場し、MA(マーケティングオートメーション)でのコンテンツ、WEBアクティビティを管理することができるようになりました。これによって、その「アカウント」の動向や、担当者の考え方を推測することができ、結果としてパーソナライズされたマーケティングを仕掛けることができるようになったためです。

ABMのメリット

実際のABMを実施した際のメリットは以下が挙げられます。

①無駄なリソースを削減できる

ターゲットが明確なABMの場合、注力企業の攻略にリソースを割くことが可能です。例えば顧客単価で考える場合、平均単価50万円の企業10社に対して均等にリソースを割くことは難しいことですが、ABMを実践する場合、平均客単価の10倍の企業1社に対して注力してマーケティングリソースを使用することができるので、結果として受注金額の最大化と使用するリソースの最小化が可能となります。

②パーソナライズされたマーケティング施策が可能

ターゲットの数が絞られているので、「広く浅く」のマーケティング施策ではなく「狭く深く」のマーケティング施策を打つことができます。WEBアクティビティなどを見て、その企業の課題を推測してアプローチすることができるので、パーソナライズされたマーケティング・営業が可能になるでしょう。

③営業とマーケティングの連携がしやすい

マーケティングが取得したリードが「営業対象外リード」といったことがないため、営業がリードに対してしっかりと接触してくれます。そのため、リードのフィードバックも正確なものが増え、営業とマーケティングの連携がしやすくなります。

④施策結果の分析が容易

莫大なマーケティングデータではなく、特定のターゲット企業のデータだけを分析することができるのでインバウンドマーケティングを実施している企業よりも、比較的工数がかからずに分析が可能です。

ABMの進め方

①ターゲット選定

ターゲットを定義していくにはまずどのような形でABMを実施するのかの戦略を立案します。何を軸として企業を選定するのか、自社の戦略と照らし合わせて考えましょう。

―Point―
ABMの代表的な企業選定の軸として、4つが挙げられます。

 ●利益性  :高い利益を生む可能性のある企業(大手企業)
 ●親和性  :自社のサービスとの相性がいい企業(特定業界)
 ●重要性  :自社の戦略に合致する企業(特定地域の企業、新規市場)
 ●競合利用性:自社の競合のサービスを利用している企業

上記の決定が済んだら、アカウント群をさらに細分化しそれぞれに対してペルソナを設計します。

―Point―
企業規模や役職、職種といった、自社のサービスの導入関与者のペルソナを設計する必要があります。ペルソナ設計に必要なのは以下の項目です。

 ●企業属性
 ●導入関与者属性
 ●企業活動・事業活動
 ●ニーズ・課題

②検討プロセスの想定と課題の仮設立て

ターゲットとする企業が決定したら、次に検討プロセスの整理をします。例えば大手の企業の場合、購買の関与者が多くなることや決済に時間がかかることが想定されます。アカウント群をさらに細分化しそれぞれに対して検討プロセスの整理をしましょう。

■購買検討プロセスの作成ガイドラインはこちら■

―Point―
検討プロセスの想定と課題の仮説立てについては、マーケティングの部署だけでは机上の空論になってしまいがちです。モデルケースとして、ABMでターゲットとする企業の中にいる自社の顧客を受注したストーリーからどのような検討プロセスを経て受注に至ったのか、その際の課題は何なのか営業とコミュニケーションをしながら検討プロセスの整理と課題の仮設立てをしていくことをお勧めします。

③検討プロセスに沿ったコンテンツと露出するチャネルの決定

②で上がった課題を解決し、顧客の検討プロセスを推進するための、コンテンツやチャネルを決定していきます。検討プロセスごとの顧客の障壁を取り除き、プロセスを加速させるための施策を決定していきます。

―Point―
検討プロセスごとの障壁をクリアするコンテンツが決まったら、温度感やセグメント領域を考慮し、相性がいいチャネルを決めていきます。自社で保有するリストを使用するのか、潜在と顕在層どちらを狙いたいのかで、露出場所や届け方も変わってきます。このプロセス全体の意思決定は、企業ごとの予算や人員などのリソースに大きく依存するので、よく精査する必要があるでしょう。

■検討プロセスに沿ったコンテンツの設計方法はこちら■

④目標設計について

全体の目標数値から逆算して、各部門が追うべきKPIを決定していきます。一般的にマーケティングが追う目標はMQLの質と量であり、直近で接触頻度が高く、インサイドセールスに引き渡せる状態の「アカウント群」に属するリードを指します。企業名が合致しないとリードとしてカウントされないため、どのように特定企業からのリードを取得するかが、施策成功の明暗を分けるでしょう。

―Point―
ABMの実践にあたって、リードの取得数を担保するには大きく2つの方法があります。

 ●CPAを安く、一気に大量のリードを取得し、そこからターゲットリードを選別する方法
  例)展示会への出展や、大型セミナーイベント登壇 等

 ●特定のターゲットのみを狙い撃ちできる施策を実施
  例)データベースを活用したテレマーケティング、DM 等

⑤結果の分析・改善のサイクル

ABMは対象とする企業が特定されているため、分析が非常にしやすい傾向にあります。営業・マーケティング全体で細かくPDCAを回していくことが非常に重要です。①~④までの施策の設計はスタートにすぎず、小さな仮説検証を積み重ねて、初めて大きな成果へとつながります。小さな仮説検証を積み重ねるには、目標とのギャップを正確に把握し、継続的な改善が必要です。

まとめ

今回は、再度市場が温まってきているABM(アカウントベースドマーケティング)について、実行までの流れと、重要なポイントを解説いたしました。

●ABM(アカウントベースドマーケティング)とは、ターゲットとする企業を「アカウント(具体的な企業名や団体)」で選別し、その選別された「アカウント群」の攻略を目的としたマーケティング手法
●ABM(アカウントベースドマーケティング)の最大のメリットは、売り上げの最大化と使用リソースの最小化ができること
●ABM(アカウントベースドマーケティング)の実践で最も注力するべきはターゲットの選定部分
●ABMを実行した部分で最も難しいのはリード数の担保


前段で述べた通り、ITツールの普及によって実現が難しかったABMも実践できる環境が整ってきました。ですが、ツールをそろえたからといって成功するわけではなく、設計や運用、PDCAまでを実施することができて初めて成果につながるのがABMです。もし今後の導入を考えている場合や、今後の自社のマーケティングについて課題感がある場合は、下記もご参考くださいませ!

【ターゲット出現率100%】電話リードジェネレーション広告についてはこちら

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