BtoB広告の効果指標とKPIを徹底解説|目的別に見る評価ポイントと運用のコツ

BtoB広告を運用していく中で、「成果が出ているのか分からない」「どの数値を追えばいいのか迷う」といった課題を感じていませんか?
BtoBビジネスは、リードが発生するだけでは受注につながらないため、コンバージョン数やコンバージョン率(CVR)だけで効果を測るのは難しいものです。

この記事では、BtoB広告における代表的な効果指標とKPIの設定方法について、目的別にわかりやすく解説します。施策の評価に悩む方や、これから広告を始めるご担当者様にとって、実践に役立つ内容をお届けします。

BtoB広告におけるKPIとは?

BtoBでは、製品やサービスの購買検討プロセスを進めるためにマーケティングだけでなく営業部門も関与することが一般的です。
そのため、広告の成果を正しく評価するためには、目的に応じたKPI(重要業績評価指標)を設定することが大切です。
目的に応じたKPIを明確にすることで、施策の方向性がぶれず、効果的な改善にもつながります。

目的別に見るKPIの考え方

サービス認知を目的とした広告の指標

新しいサービスや製品の存在をターゲットに知ってもらう段階です。リード獲得を目的とした広告と異なり、効果が間接的であったり、効果のタイムラインが中長期的など“正解見えにくく、成果が測りづらく、時間がかかる”といった課題があります。

そのため、「なぜ認知施策をおこなうのか」を明確にする必要があります。サービス認知を目的とした広告の主な指標は以下の通りです。

・ターゲット市場への認知拡大 : インプレッション数、リーチ数
・サイトへの初回訪問誘導 : クリック数、CTR、セッション数、サーチリフト数    
・潜在顧客への印象形成 : ブランドリフト数、動画視聴完了率

ターゲットメディアではサービスページ(ランディングページ)への誘導数を設定することをおすすめしています。

リード獲得を目的とした広告の指標

お問い合わせや資料請求、ホワイトペーパーのダウンロードなど、具体的なアクションを起こしたユーザーの情報を取得することを目的とした場合の広告指標です。

・コンバージョン数(CV)
・コンバージョン率(CVR)
・CPL(Cost Per Lead:リード1件あたりのコスト)

上記に追加して以下も定点観測することをおすすめします。

・ターゲットコンバージョン数
・ターゲットリードの出現率(ターゲットコンバージョン数÷コンバージョン数)

商談化・案件化を目的とした広告の指標

BtoBにおいては、広告で得たリードが営業に引き継がれ、実際に商談・案件に進めていくことが重要です。そのため、リード獲得後の営業指標を広告の成果指標とするケースが増えています。(当社でもこの数値を広告におけるKPIとして推奨しています)

・商談数・商談化率
・案件化数・案件化率

KPI設定はフェーズごとに指標を分ける

前述した通り、BtoBの顧客は、購入までに「認知」「興味」「比較」「検討」「購買」といった段階を経るのが一般的です。
各フェーズに応じたKPIを設定することで、現在どこに課題があるのかを明確にしやすくなります。

たとえば、「認知」フェーズではサービスページのアクセス数、「検討」フェーズではCV数や商談化率など、フェーズごとに適切な指標を追うことで、施策の成果を的確に判断できます。

効果測定の活用方法と改善サイクルの回し方

データを見て仮説を立てる

たとえば、CTR(クリック率)が低い場合は、広告文やバナーの見出し・訴求内容が魅力的でない可能性があります。この場合は、クリエイティブ(広告文・画像)を改善してユーザーの関心を引く工夫をしましょう。

一方、CVR(コンバージョン率)が低い場合は、広告をクリックした後に表示されるLP(ランディングページ)に問題がある可能性があります。ページの導線や内容、CTA(行動喚起)が適切かどうかを見直し、ユーザーがアクションを起こしやすい設計に改善することが重要です。

また、どういった検索語句で広告がクリックされLP(ランディングページ)にアクセスしてきているかもしっかりと分析する必要があります。
どんなにいいLP(ランディングページ)だったとしても、意図しない検索語句からのアクセスが多かった場合、検索ニーズと訴求サービス、商品が合致せず、CVR(コンバージョン率)の低下につながります。

レポートを作成する

広告の効果がどのように変化しているかを定期的に可視化し、関係者に共有しましょう。
たとえば、CTRやCVR、獲得リード数などの指標を時系列で追い、どの施策がうまくいっているか、どこに改善余地があるかを明確にすることが重要です。

月次会議などで報告・議論の材料として活用することで、施策の方向性を早期にすり合わせ、次のアクションに活かすことができます。

まとめ:BtoB広告の効果は「見える化」で変わる

BtoB広告におけるKPI設定と効果測定は、広告施策を成功に導くカギです。
目的に応じて適切な指標を設定し、定期的に見直すことで、無駄な広告費を抑えながら成果を最大化できます。
まずは自社の目的にあわせてKPIを設計することから始めましょう。
この記事の著者
TARGET MADIA VISVO

ターゲットメディア株式会社/株式会社VISVO BtoB広告プランニングチーム

BtoBマーケティング支援企業ターゲットメディア株式会社とデジタル広告支援の株式会社VISBOによるプランニングチーム。両社の支援実績で蓄積したナレッジや実績データをもとに、BtoB企業の広告や集客施策をサポートしています。