【プロセス毎に解説】デジタルセールスに必要なITツールとは?

デジタルセールスを推進していく上では、ITツールの活用は欠かせません。本記事では、デジタルセールスを推進していく上で、効率化に貢献するITツールをご紹介します。

デジタルセールスのプロセス毎に必要となるITツール

デジタルセールスおいて必要なITツールは、各プロセスによって異なります。最近では数多くのITツールが登場しているため、どのツールを活用すべきかお悩みになっている企業様も多いかと思います。

デジタルセールスで活用するITツールを導入する際は、自社のデジタルセールスの目的と活動内容を明確にした上で必要なツールを選定することが大切です。

ITツールは、業務を効率化する上では欠かせないツールですが、目的や活動内容にマッチしていないと「導入したものの使いこなせない」という事態に陥ってしまいます。

また、ツールを活用することが目的になってしまい本来の目的である受注に貢献する活動に貢献していない、というケースも発生してしまいます。

「ITツールを導入することで、リードや商談が増える」と考える方もいますが、ツールを導入しただけでデジタルセールスのKPIを達成できるわけではありません。デジタルセールスに限った話ではありませんが、ITツールの導入を検討する前に改めて「導入することで実現できること」を理解しておく必要があります。

ITツールの導入はスモールスタートから

最近の傾向をみていると、多くの企業において機能がtooMuchなツールを導入しているケースが多いようです。当社がプロジェクトに関与させて頂く企業様の多くが、導入しているツールを十分に使いこなせずに困っているという相談を多くいただきます。

まずツール導入を検討する前に、以下について考え、自社の課題とツールの導入で実現したいことを明確にしてください。

・営業プロセスにおいて課題になっていることは何か?(非効率的な業務など)
・その課題はツールを導入することで解決できるのか?


上記を明確にした上で、自社に合った最適なツールを選定していきましょう。
はじめて該当するツールの導入をする場合は、必要最小限の機能や範囲で導入し、徐々に拡大していくことをおすすめします。
スモールスタートは、リスクやコストを抑えるというメリットもありますが、実際に使用することで課題や改善点が見えてきます。

デジタルセールスに欠かせないITツール

ここからはデジタルセールスの業務に有効なITツールについてご紹介します。
集客やリード獲得を目的としデジタルマーケティングで有効なるツールは既に様々な記事でも紹介されているため、ここでは営業活動にフォーカスしてご紹介します。

リード管理ツール(マーケティングオートメーションツール)

マーケティングオートメーションツール(以下MA)とは、獲得したリード管理だけでなく、商談獲得を目的としてフォロー活動を効率化するツールです。
マーケティングオートメーションという名前の通り、マーケティング活動を自動化するツールとして認知されていますが、MAツールの機能が発揮されるのはリード獲得後のセールス領域になります。

MAツールを導入するメリットは下記の通りです。

・リードのWeb行動を把握できるため、見込み確度の高いリードをいち早く発見できる
・商談化しやすいリードに優先的にアプローチをかけることができる(商談化率の向上)
・リードフォローの工数を削減できる

マーケティング部門だけでなく、リードに対してアプローチを行うインサイドセールス部門が活用するケースが一般的です。

営業管理ツール(SFA)

SFAツールとは、営業活動を効率化するためのツールです。商談獲得後のフィールドセールス部門で活用されるケースが多く、商談における情報を蓄積・数値化し、案件化率・受注率を高めるためのマネジメントや各個人の営業活動の生産性を高めることを目的としています。

SFAを導入するメリットは下記の通りです。

・営業活動を見える可できる
・マネージャーと現場(営業担当者)の連携が強化される
・営業部門内でノウハウを共有できる
・営業報告業務を効率化できる

インテントセールスツール

インテントセールスツールとは、「インテントデータ」を活用した営業活動を支援するツールです。
インテントデータとは、意図(インテント)に基づくWeb上での行動データのことです。

MAツールほど導入している企業は多くはありませんが、キーワード検索や特定サイトへのアクセスといった行動履歴といったインテントデータを活用できるため、検討可能性の高い企業へアプローチを可能にするツールとして導入する企業が増えています。

SFA・MAなどに保存されている営業データや部署・人物のデータベースなどと紐づけすることもできるため、特定企業に営業をしたいと考えている企業にとっては有効なツールです。

各ツールを連携して活用することが成果最大化のポイント

デジタルセールスにおいては、リード獲得、リードナーチャリング、商談・受注までの一連のプロセスを複数の部門が関与するケースが一般的です。
それぞれのプロセスや施策単位で様々なツール活用が進んだ一方で、各プロセスの分断化が進行している弊害も生まれています。

もし、現在のデジタルセールスにおいて以下が実現できていない場合は、ITインフラ環境を見直す必要かあります。合わせてチェックしてみてください。


・どの広告経由で獲得したリードが受注に貢献しているかは分からない
・獲得したリードに対する営業結果は、営業担当者に聞かないと分からない
・マーケティング活動と営業活動の成果レポートがバラバラに作成されている
・リード発生から受注に至るまでのリードタイムが曖昧


多くのMA やSFAは、連携する機能が実装されています。しかし、ただ連携すればよいかというとそうではありません。一番重要なのは「何を連携するか」です。
連携をする際には、連携することで何を実現したいのかを明確にしておく必要があります。

何を連携するかが大切

デジタルセールスのパフォーマンスを高めるためには、マーケティング部門、インサイドセールス部門、フィールドセールス部門それぞれが、各部門が持つ見込み客に関する情報を瞬時に把握できるようにすることが大切です。

たとえば、新たに資料請求をしたリードを獲得してMAに格納されたとき、そのリードは過去にフィールドセールスがアプローチしてSFAに登録されており、全くの新規リードではない可能性があります。
情報が連携されていれば、各リードに対する対応を誰が行うかを適切に判断できます。

また、商談後検討が長期化しているリードがWebアクセスした場合、その履歴をSFAに渡す、といった連携をすることでフォロー機会を増やすことが可能です。

ここに記載した内容は一例ですが、何の情報を連携すれば業務効率につながるのか、効果分析・改善のスピードが高まるのか、を関与する部門で話し合い決定しいくことが大切です。

この記事の著者

ターゲットメディア株式会社 BtoBマーケティング研究チーム

BtoBマーケティング支援企業ターゲットメディア株式会社のマーケティングチーム。長年の支援実績で蓄積したナレッジや実績データをもとに、BtoBマーケティングを実践する企業様向けに成功のヒントとなる情報をお届けしています。