BtoBのリスティング広告のCVRはどのくらいが目安?実績データを公開
本記事では、当社の支援実績データをもとにBtoB領域におけるリスティング広告のCVR(コンバージョン率)の目安と、実際の広告運用実績データをもとに、コンバージョン率改善のポイントも解説します。
BtoBのCVRが1~3%とあるが本当?
よくBtoBのCVRが1~3%と紹介されていることが多いのですが、実際には商材により大きく異なっているのが現状です。
実際にBtoBリスティング広告を運用して得られたCVR実績の一例です。(当社支援先データをもとにした平均値)
※コンバージョンポイントは、「お問い合わせ(見積もり依頼含む)」「サービス資料ダウンロード」を対象とした数値です。
リスティング広告のCVRを高めるための3つの視点
①キーワードとLPの一致度
リスティング広告において、検索ユーザーの意図とランディングページ(LP)の内容がズレていると、いくら広告がクリックされてもコンバージョンにはつながりません。
特に検索エンジンで情報収集をするユーザーは、検索クエリから「何を求めているか」が推測することが可能です。
そのため、LPで提供する情報を検索意図に合わせて設計することが非常に重要です。
例:「在庫管理 クラウド」で検索 → 業務効率訴求よりも「導入事例・価格」の情報が重要
また、キーワード分析や検索クエリの分析、除外キーワード設定をおこない、然るべきキーワードで広告アプローチができるよう広告設計の見直しをおこなうことも重要です。
以下図は、興味関心層と潜在層での行動の違いです。
検索されるキーワードによってユーザーの行動は変わってきます。
キーワードが良くないのか、LPが良くないのか、それとも双方か、俯瞰した分析が必要です。
②CTA(コンバージョンポイント)の最適化
BtoBのCVRを上げるためには、検索してLPに来訪したユーザーが“選べるゴール”が必要です。BtoBでは、ユーザーの検討フェーズが幅広いため、1つのCV(例:資料請求)のみを押し出すと、CVRを取りこぼすリスクがあります。
特に、ニーズや課題の解決策を探しているがまだ製品やサービスの導入検討開始には至っていないといった“今すぐ営業マンから話を聞きたいと思っていない層”が多いBtoB領域では、複数のCTA(コンバージョンポイント)を設けることで、CVの裾野を広げCVR改善に繋げることができます。
以下は一例です。
例)研修サービス(IT人材育成系)
■最初に準備していたCTA)
「相談予約」のみ(=“今すぐ導入検討”のユーザーしか拾えない)
■改善策 :
(以下CTAを追加)
・「IT研修サービスの種類と研修成功事例」の資料ダウンロード
■ 結果:
・今すぐ検討の今江にするユーザーのリードも獲得できるようになった
→リードナーチャリングへつなげられる状態に
→中には、顕在化していたユーザーも獲得できた
・1~3ヶ月後の商談数が倍増
このように、BtoB商材は「LPを見てすぐお問い合わせをする」ケースは少数です。
そのため、“まだ商談するには至らないけど興味がある”ユーザー向けのコンバージョンポイントを複数設けることが、リード獲得数・質・CVRの改善につながります。
③フォーム設計とEFO(入力支援)
リスティング広告で流入したユーザーを逃さずCVにつなげるために、フォームの設計・入力支援(EFO:Entry Form Optimization)も重要です。
特にBtoB領域では「フォームの項目数が多い」「途中離脱が多い」などの課題がよくあります。
BtoBにおいてフォームは「見込み客情報を収集するための接点」であり、フォームの通過率の改善はCVRの改善に大きく影響します。そのため以下のような工夫を重ねることが大切です。
(フォームの改善例)
・不要な情報は割り切って「後から営業がヒアリングする」運用にする
・EFOツールによる入力補助でストレス軽減する
・離脱を防ぐためにステップ型フォームも検討する
(フォームを2~3ページに分割し、心理的負荷を軽減)
本コラムの作成・編集者
ターゲットメディア株式会社 BtoBマーケティング研究チーム
BtoBマーケティング支援企業ターゲットメディア株式会社のマーケティングチーム。長年の支援実績で蓄積したナレッジや実績データをもとに、BtoBマーケティングを実践する企業様向けに成功のヒントとなる情報をお届けしています。