口コミサイトやレビューサイトはAIO(AI検索最適化)に効果があるのか?
本記事では、口コミ・レビューがAIOに与える効果、活用の具体的なメリットや方法、さらに信頼性の高いBtoBレビューサイトの特徴、注意すべきリスクについて解説します。
口コミサイト・レビューサイトへの掲載はAIO対策に効果がある
なぜレビューサイト掲載がAIOに有効なのか
AIO(AI検索最適化)の観点から口コミやレビューサイトの活用は有効な手段と言えます。AIは回答を正成する際、SEO対策同様にE-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)を重視するため、実際の利用者の体験談や具体的な評価を含む口コミやレビューは、「実体験に基づく情報」としてAIに高く評価されやすくなります。
※E-E-A-Tとは
Googleサイトやウェブページの品質を評価する際に用いるものです。「Experience(経験)」「Expertise(専門性)」「Authoritativeness(権威性)」「Trustworthiness(信頼性)」の頭文字を使用しています。
検索エンジンと口コミの関係(SEOからの流れ)
Googleは以前から検索結果にレビュー評価(星や評価数)を表示してきました。口コミやレビューは構造化データ(ReviewやAggregateRating)を通じて検索エンジンに正確に伝えられる仕組みが整っています。つまりSEOの時代から口コミは重要視されており、この流れはAIOにおいても継続すると考えられます。
AIOにおける口コミ・レビュー活用のメリット
AIに「信頼性のある情報源」と認識されやすい
AIは回答を生成する際に、信頼できる根拠や一次情報を重視しますが、サービスサイトだけでは「企業発信情報」と見なされることがあります。
口コミやレビューサイトに掲載されているユーザーのリアルな声は第三者の体験に基づく情報として信憑性が高いと判断され、AIにとって「実在する根拠」となり、検索回答に引用される可能性が高まります。
ユーザーの検索意図にマッチしやすい
AIを活用するユーザーは、「評判」「実際の効果」「他社との比較」といったリアルな情報を求める傾向にあります。
口コミは「使ってみた感想」や「具体的な効果」を含むため、検索ニーズと合致しやすくなり、AIが回答の根拠として取り上げやすくなります。
AIO対策として口コミ・レビューを活かす具体的な方法
1. 自社サイトにレビューを掲載する
自社サイト内に口コミ・レビューを掲載することは、最も直接的かつコントロールしやすい施策です。製品ページやサービスページにレビュー欄を設置するだけでなく、構造データ(Schema.orgのReviewやAggregateRating)を実装することでAIに「これはレビュー情報であると」正しく伝わります。
また、単なる星評価や短いコメントにとどまらず、「導入前の課題 → 導入の決め手 → 利用後の効果」といったストーリー形式で整理されたレビューは、AIが引用しやすい一次情報となり効果を高めます。特にBtoBサービスでは、匿名ではなく「企業名・役職付きの声」を掲載することで信頼性が向上します。
2. 第三者のレビューサイトを活用する
外部のレビューサイトや比較サイトに掲載されることで、第三者評価による信頼性の裏付けが強化されます。自社発信の情報はどうしても宣伝色が強く見られがちですが、レビューサイトは「利用者の声を集約したプラットフォーム」であり、AIにとっても「信頼できるデータソース」と認識されやすい特徴があります。
BtoB領域では、ITreviewやBOXILのような業界特化型のレビューサイトを活用することで、導入検討フェーズの顧客がAI検索を利用した際に、自社が自然に引用される可能性が高まります。また、導入事例やカスタマーボイスを外部に寄稿するといったアプローチも有効です。これは、第三者サイト上で「他社による客観的評価」としてAIに拾われやすくなるからです。
AIOに強いBtoB向けレビューサイト
1.G2(海外)
G2は、世界的に最も影響力のあるB2Bソフトウェアレビューサイトの一つです。レビュー投稿時に本人確認や利用実績の証明が求められる仕組みがあり、レビューの信頼性が極めて高い特徴があります。
AIは信頼性を重視するため、こうした認証レビューは「実在の利用者の体験」として価値があり、検索結果や生成回答の根拠に引用されやすくなります。また、G2はレビューの数やスコアだけでなく、競合比較やランキング機能も充実しており、AIが企業や製品を相対的に評価する際の有力なデータソースとなっています。
2.Capterra(海外)
Capterraは、リサーチ会社Gartner傘下にあるソフトウェア比較・レビューサイトで、世界中のビジネスユーザーに利用されています。レビュー数が膨大で、製品カテゴリーごとの比較機能が非常にわかりやすく設計されている点が特徴です。
AIはユーザー意図に基づいて「比較情報」を返すことが多いため、Capterraのように多くのレビューと体系的な比較表を持つサイトは、AI回答にそのまま引用されやすいです。
3.ITreview(日本)
・日本版G2とも称される、SaaSレビューに定評のあるプラットフォーム
・日本のB2B業界での認知度・信頼性が高く、AIがローカル事例として好んで引用する傾向
ITreviewは「日本版G2」とも呼ばれる、国内のBtoBソフトウェア・SaaSに特化したレビューサイトです。日本企業の導入事例やカスタマーボイスが豊富に蓄積されており、日本市場におけるAI検索最適化(AIO)で非常に有利です。
特に、AIはローカルコンテキスト(地域・言語)を重視するため、日本語でのレビューや国内企業の利用実績が掲載されているITreviewは、AIから「信頼できる日本の事例」として引用されやすい傾向にあります。BtoB領域で国内顧客に訴求したい場合、欠かせないプラットフォームといえます。
4. BOXIL(日本)
BOXILは、BtoB SaaSの比較・レビューに加えて、資料請求やリードジェネレーション機能を持つユニークなプラットフォームです。単なるレビューの集合体ではなく、「製品紹介+ユーザーの声+商談につながる導線」を兼ね備えているため、顧客意図と結びついたデータが豊富です。
AIはユーザーの検索意図を推定しながら回答を生成しますが、BOXILはその設計自体が「ユーザー意図の把握」に強いため、AIO口コミ効果とリード獲得効果を同時に狙えるのが特徴です。
口コミ・レビュー活用時のリスクと注意点
・サクラ・虚偽レビューは逆効果(信頼性低下)
サクラレビューや不自然な高評価だけのレビューは、AIに「不自然」と判断されやすいです。事実、GoogleやAIモデルは「信頼性のある一次情報」を重視しているため、偽レビューは逆効果となります。
・ネガティブレビューが逆効果になるリスク
良い口コミだけでなく、悪い体験談もAIに拾われる可能性があります。放置すると「マイナスの情報が強調される」結果になり、ブランドの信頼を損ねる恐れがあります。
・レビューをそのまま転載するだけではAIに評価されない
自社サイトでレビューを掲載する場合は、そのままコピーして掲載しても、AIは情報の独自性や構造を十分に理解できない場合があります。AIが好むのは、整理された一次情報です。
たとえば、レビューを「FAQ形式」「課題→解決→成果」といった構造でを整理したり、数値データや事例を添えることで、AIが引用しやすい形に変換できます。単なる転載ではなく、構造化・可視化・事例化がAIO対策に不可欠です。
口コミ・レビューを活かしたAIO対策の重要性
AI検索(AIO)は従来のSEO以上に、「実際の利用者の声」や「一次情報」を重視する方向へ進化しています。今後、AIが生成する回答においては、公式情報や製品説明だけでなく、ユーザーによる口コミやレビューが根拠として引用される割合が増えると予想されるため、口コミやレビューがAIOにおける強力な差別化要素になります。
口コミやレビューを戦略的に活用するためには、まず自社がAIからどのように認識・引用されているのかを把握することが不可欠です。AIの回答に自社のレビューが反映されていない場合は、口コミの不足や情報整理の不十分さが原因である可能性があります。
ターゲットメディアでは、
・AI検索最適化状況を可視化する「Insight AIO」
・AIO対策としてレビューサイト活用を支援する「AIO- Branding」
といったサービスを提供しています。
「自社の口コミがAI検索でどう活用されているのか知りたい」「レビューを戦略的に整備してAIOレビューサイト効果を高めたい」といった課題をお持ちの企業様は、ぜひご相談ください。
本コラムの作成・編集者
ターゲットメディア株式会社 BtoBマーケティング研究チーム
私たちは、「日本のBtoBマーケティングをアップデートする」をミッションに活動する専門家チームです。
BtoB領域に特化して、17年以上・支援社数200社以上のマーケティング支援を手掛け、そこで蓄積された成功事例や実践的なノウハウを、現場で奮闘するマーケターの皆様にお届けしています。
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