リードナーチャリング

マーケティングオートメーションの活用事例|効率良く商談を生み出すために

2024年05月10日
今回は、マーケティングオートメーションにフォーカスして、効果的な活用方法や事例をまとめてみました。これから導入・運用を検討している企業様や導入はしているものの有効活用できていないと感じてる企業様は参考にしてみて下さい。

MA運用でお困りではありませんか?

・保有しているハウスリストから、商談につながるリードを効率的に掘り起こしたい
・MA運用によって得られるマーケティング成果を知りたい
・自社に最適なMAツール・活用方法がわからない
・MAツールを導入しているが、豊富にある機能をうまく使いこなせていない

MA運用を成功させるには、導入によって「できること」を正しく理解し、適切なマーケティング活動に落とし込んでいくことが重要です。上記のようなお困りごとがございましたら、以下よりお気軽にご相談ください。
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目 次

改めて整理。マーケティングオートメーションで「できること」

まずは、マーケティングオートメーションの活用意義を再確認するために、役割や機能、これまでの仕組みとの違いを整理します。

マーケティングオートメーション(MA)とは

マーケティングオートメーション(MA)とは、獲得したリード(見込み客)の属性や行動を可視化し、顧客ごとに最適化されたアプローチを自動で行うことのできる仕組み・またはそのためのツールのことを指します。

マーケティングオートメーションを実施すると、自社サイト上における見込み客のWebアクティビティが明らかになります。それらのデータを分析することで、個々の興味関心ごとや検討状況が見えて、ニーズ・課題に合わせた精度の高い営業アプローチが可能となります。

また、メール配信や購買意欲が高まったホットリードの抽出なども自動で行われるため、マーケティングオートメーションツールを活用することで、これまでより効率的に有望見込み客の発見を進められるようになります。

何ができるのか?マーケティングオートメーションの代表的な機能

マーケティングオートメーションの代表的な機能は大きく分けて3つあります。

■Webトラッキング機能
マーケティングオートメーションツールに入力している顧客が自社のWebサイトを訪問すると、閲覧したページや滞在時間、資料DL、お問合せといったすべてのWeb行動が履歴として残されます。
また、Webサイトだけでなく、メルマガの開封やURLのクリック有無も把握できる他、セミナーや展示会の出席有無なども紐づけてデータベースに残すことができます。
さらに、マーケティングオートメーションツールによってはリード情報が何も登録されていなくても、Webサイトへの訪問企業名を明らかにすることも可能です。

■シナリオ機能
シナリオ機能とは、リードへのアプローチフローを設計し自動でアクションさせる機能です。
主にメールマーケティングで活用されます。
例えば、定期メルマガを配信した後、“未開封者には3日後には再送メールを送る”“開封者にはセミナーの案内メールを送る”“URLクリック者にはサービス紹介メールを送る”といった設定を行い、これらを自動化するといったことが可能です。

■スコアリング機能
スコアリング機能とは、顧客の属性やWeb行動履歴をもとに顧客をスコアリングし、興味関心度合いや商談化の可能性を見える化する機能です。
例えば、「サービス資料を請求した」あるいは、「トライアルキャンペーンページを2回以上閲覧した」など、商談・受注確度の高い顧客の行動定義を設定しておくことで、それらに合致したホットリードを自動で抽出することができます。

その他にも、フォームやランディングページ(LP)制作機能、セミナー管理機能、チャット機能、Webパーソナライズ機能などを搭載しているツールもあります。

メール配信ツールとの違い

マーケティングオートメーションツールは、よくメール配信システムと混同されることがあります。
確かにメール配信はマーケティングオートメーションツールの主軸となる機能ですが、その性能が大きく異なります。

まず、メール配信システムは、登録されている顧客リストに対して同じ内容が一斉送信されるのに対して、マーケティングオートメーションツールは、顧客の属性や行動履歴、スコアなどに応じて配信先をセグメントしたり内容を変えたりタイミングを最適化したりすることが可能であり、またそれらを自動化することができます。

また、メール配信システムが“メールを配信する”という役割に特化しているのに対して、マーケティングオートメーションツールは、メール配信、顧客情報管理、顧客分析などといった複数の役割を果たしそれらを連携させることができるという点も大きな違いといえます。

最も多いマーケティングオートメーション活用の事例【3選】

ここからは、当社がマーケティング活動をご支援させていただいてる中から、最も多いマーケティングオートメーションの活用事例をご紹介していきます。

潜在リードに対する掘り起し活用事例

社内で集めてきたハウスリスト、数は大量にあるものの中には数年あるいは十数年前に名刺交換したものも含まれており、それらの情報が今も正確かどうか分からないこともあります。こうした確度が不明なリストや名刺に対して営業マンが一つ一つアプローチをしていくことは工数もかかり困難かと思います。

そのような時、マーケティングオートメーションツールを使ってアプローチすることで、スクリーニングや掘り起こしを行うことができます。またメールに記載されているURLをクリックしたリードに対しては、「Webトラッキング機能」を使って閲覧状況を確認し、場合によってはインサイドセールスにつなげることも可能でしょう。

通常の営業メールでは把握できないようなわずかなアクションをキャッチできるのは、マーケティングオートメーションツールならではといえます。

商談獲得のためのインサイドセールス活用事例

マーケティングオートメーションは、インサイドセールスの精度を高めるのにもとても役立ちます。
まずは、「顧客スコアリング機能」を活用することで、コールアプローチの優先順位をつけることができます。
また、「Webトラッキング機能」を活用することで、アプローチ前に見込み客の課題やニーズを把握し、見込み客一人一人にカスタマイズしたセールストークを展開することが可能です。

実際に、当社のお客様でもサービスの詳細ページや料金表ページといったサービスに対して関心を持って閲覧しているユーザーに対してフォローコールをすることで、商談化率が2倍になってという事例があります。

展示会獲得名刺へフォローアップ事例

展示会で獲得する名刺の中には、すぐに商談に結びつかないリードも多数含まれます。そのような温度感が低い、または温度感がわからないリードも定期的にアプローチすることで、顕在化する可能性がありますが、それらを一つ一つ手動で行うは大変です。
しかし、マーケティングオートメーションツールの「シナリオ機能」と「メール配信機能」を活用して、自動でフォローアップを行うことで、効率的に有望リードを創出することができます。

以下数値は、当社が展示会に出展した際に、「カタログと引き換えに名刺交換をしただけの人(ちゃんと対話をできていないリード)」に対してマーケティングオートメーションを活用してフォローアップをした際の効果数値です。

マーケティングオートメーションの活用事例|効率良く商談を生み出すために

マーケティングオートメーションを活用して成果を上げるためのポイント

ここからは、マーケティングオートメーションツールを有効的に活用して成果を出すために、押さえておきたいポイントを3つご紹介します。

誘導先のWebサイトの「穴」を塞ぐ

マーケティングオートメーションに取り組む上で、受け皿となるWebサイトの品質はとても重要です。
どんなに多くのハウスリストを保有し、どんなに魅力的なメールを配信していても、誘導先であるWebサイトが分かりにくかったり、情報量・質が不十分だったりすると、すぐに離脱をしてしまいます。

そのため、ユーザーの検討状況やニーズに合わせたWebサイトを準備しておく必要があります。当社ではこれを「マーケティングサイト」と呼んでいます。
マーケティングサイトとは、ユーザーが知りたい情報を発信しているサイトであり、企業概要やサービス紹介など、企業側が発信したい情報をまとめたコーポレートサイトや製品情報サイトとは異なるものです。

そのため、初めて訪問したユーザーでも閲覧しやすいようなサイト設計、情報・コンテンツの充実といったことを心がけることが大切です。また、ユーザーの検討状況に合わせて、お問い合わせ・資料請求・ホワイトペーパーダダウンロードフォームといったいくつかのコンバージョンポイントを設けることも重要となります。


コンテンツ8割。配信するコンンテツをしっかり考える

マーケティングオートメーションで成果を上げるためには、顧客の検討フェーズに対応したマーケティングコンテンツを準備することが大切です。
そのためにはまず、商材の顧客ペルソナとカスタマージャーニーマップを設計した上で、各フェーズの顧客が知りたいことはなにか?という視点でテーマを考えることが大切です。

例えば、検討初期段階の顧客には、抱えるビジネス課題の解決策を提示するようなコラムや、ホワイトペーパーなど制作する、検討中期段階の顧客には、導入検討に役立つようなセミナーを企画したり事例資料を制作する、そして検討後期の顧客には、自社商材の強みが分かるようなサービスカタログを制作したりトライアルキャンペーンなどを企画したりするといったことが考えられます。

コンテンツ制作に課題を持ちの企業様は、当社のコンテンツ制作における考え方をまとめた『コミュニケーションコンテンツ設計書』をお送りいたします。


目的と目標は具体的に

マーケティングオートメーションで成果を上げるためには、活用する目的(ゴール)を明確にしておくことが大切です。
具体的には、“ハウスリストの中からインサイドセールスにパスできるような優良リードを発掘する”
あるいは“過去取引客の中から再セールスの可能性がある顧客を見つける”などといった内容が考えられます。

目的(ゴール)が決まるとマーケティングオートメーションツールの具体的な活用方法やアクションプランが見えてきます。
例えば“ハウスリストの中からインサイドセールスにパスできるような優良リードを発掘する”のが目的であれば、まずは優良リードの定義を明確にした上でスコアリング機能を活用する必要があるでしょう。また、メール配信のシナリオ設計や、リードナーチャリングに必要なコンテンツの制作なども必要となるかもしれません。

これらを明文化することで、ゴールへの道筋が立てられるとともに、関わるチームで共通認識を持って進めることができます。

マーケティングオートメーションにおけるよくある失敗事例

ここからは、マーケティングオートメーションを進めていく際によく起こる失敗事例をご紹介します。

最初から「too much」なMAツールを導入してしまう

まずは、機能性が高すぎるマーケティングオートメーションツールを選んでしまうケースです。
マーケティングオートメーションツールは、外資系企業のものも含めてたくさんの種類があります。
またその機能性も様々で、中には、チャットボットやSNS連携、ABテスト、名刺管理システムとの連携が可能なものもあり、さらには、「AI搭載型MAプラットフォーム」も今開発が進んでいます。

せっかく導入するならと、つい多機能なツールを選びたくなりますが、その結果、機能や操作方法を理解するのに時間がかかってしまい、結果使いこなせず時間やコストが無駄になってしまうということがよくあります。
特に、初めてマーケティングオートメーションツールを導入する企業や、ハウスリストがまだ多くない企業は、代表的な機能が搭載されおり、かつシンプルな操作で使えるものを選びましょう。

「とりあえずやってみよう!」でスタートしてしまう

次は、目的や目標、行動計画などを最初に設定しないままに、導入してしまうケースです。

マーケティングオートメーションは、最初のプラニングやスケジューリングがとても重要になります。
また、ハウスリストの準備、各種設定、コンテンツ制作、メール配信といったTODOを、いつ、だれが、どのように行なうのかといったことを最初に決め、計画性を持って進めていくことが大切です。

マーケティングオートメーションの効果指標

<主なKPI>
・活動によって創出できた商談数
・活動によって創出できたHOTリード数

<KPIを達成するためのプロセス指標>
・ハウスリスト数
・メール配信回数・メール開封者数・メールクリック者数
・創出できたリード数

以下のマーケティングオートメーションのプロセス指標と効果目安も参考にしてみてください。


マーケティングオートメーションの活用事例|効率良く商談を生み出すために

BtoB企業にとってマーケティングオートメーション活用は必須

BtoB企業がこれから顧客を増やし事業を成長させていくうえで、マーケティングオートメーションの実践は不可欠と言えるでしょう。

BtoBの購買プロセスは一般的に、
「企業活動における何がしかの課題を感じ→それを解決する方法を検討し→具体的なサービスやツールを探し→購買先を比較し→購入する」と複雑です。
また、購買検討に関わる人数も多く、さらに必要な検討材料は企業によって異なります。
このような状況の中で、自社の商材を選んでもらうためには、画一的なアプローチでなく個々のニーズに合わせた情報提供を行っていくことが必要であり、そのためには“個”客マーケティングが求められます。

また、企業担当者の情報収集方法がWebにシフトしている点もマーケティングオートメーションの必要性を高めています。
このような流れの中で顧客を増やしていくためには、自社サイトに力を入れるとともに、顧客が自社商品への興味関心が高まっているタイミングをキャッチできるマーケティングオートメーションの活用が必要となります。

マーケティングオートメーションを活用したマーケティング活動にご興味のある方は以下サービスページもご覧ください!

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このコラムを書いたライター
BtoBマーケティングBPO編集部
BtoBマーケティングBPO編集部
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