インサイドセールス

オンライン商談に有効的な営業資料作成のテクニック

2023年03月30日
リモートワークが中心になる中で、増えてきたオンライン営業。対面商談と比較すると、オンライン商談では営業資料が、案件化率や受注率に与える影響が大きくなっています。その理由は、これまでの営業マンの個人スキルが活かせないオンラインならではの仕組みにあります。
目 次

オンライン商談において重要性を増す営業資料

オンライン商談は商談相手の反応が掴みにくい

対面商談であれば、たとえ新規顧客でも、実際に会っているからこそ肌で感じられる商談相手のタイプや反応などをその場でキャッチし、相手に合わせた営業トークを営業マンは繰り広げることができます。
またリピート顧客についても、営業マンによる高いトークスキルやその場の雰囲気作りによって、顧客との関係性を深めることができます。

しかし、オンライン商談では上記のような営業スキルを活かすことができません。
一定の距離をはさみ、画面上だけの対話では、営業マンは商談相手の情報や空気感を得ることが難しくなります。

従って、オンライン商談では、これまでのような営業マンのコミュニケーション能力だけに頼る方法ではなく、どのような商談相手でも理解してもらうことができ、また製品・サービスの魅力が伝わるような、具体的で丁寧な営業資料の重要性が増しています。

「営業資料×プレゼン」のセット営業が必須

対面商談の場合、営業資料をどの程度活用するかは営業マンがコントロールすることができ、トークで興味を引ければ、極論営業資料をまったく使わずに商談を進めるということも可能でした。

しかし、オンライン商談の場合はそうはいきません。

Zoom等のオンライン商談ツールの画面サイズで考えるとわかり易いのですが、オンライン商談では画面上に資料が表示された状態で紹介することが多いかと思います。

商談中、お客様は常に資料を閲覧できる状態にあるため、意識や関心の半分はそちらに割かれます。
営業資料が商談の成否のカギを半分握っていると言っても過言ではありません。
つまり、オンライン商談では営業資料と営業トークは常にセットで考える必要があるのです。

では、オンライン商談において秀逸な資料とは、どのような資料なのでしょうか?
そこにはいくつかのポイントがあるので、具体的にご紹介していきたいと思います。

「読ませる」のでなく視覚で伝える

オンライン商談のための営業資料を制作する上で、最も大切なポイントの一つはデザインにあります。

デザインといっても、グラフィックデザインのようなおしゃれでセンスのある絵を描けなければならないということではありません。
大事なことは、資料を読んでもらうというのではなく、見てもらうという発想で制作するということです。

資料を見るだけで、内容が理解でき、頭に残り、そして製品・サービスの魅力が最大限伝わるように作るということ、どちらかというと、“整理する・まとめる”といった方が近いかもしれません。

具体的なコツはいくつかありますが、その一つはいきなり作り始めないことです。

営業資料は、パワーポイントで制作するケースが多いと思いますが、すぐにソフトを開き表紙から作っていくのではなく、商談の流れを考えながらまずワードやメモ帳を使って資料の構成や必要要素を箇条書きでまとめていくということが大切です。

その作業の中で、どこを文章で表現し、どこを図解すれば閲覧しやす
くなるかを想定していくと、計画的に作成することができます。

1スライド1メッセージ

オンライン商談では、商談の流れと画面に表示する営業資料のページ内容を合わせるのが基本です。
また、商談相手が先読みしたり、関心が逸れたりしないよう、1スライドは1メッセージでまとめるようにしましょう。

コツは、スライドのトップに大見出しをつけて、何を説明しているスライドなのかを一言で表現することです。

また、中身において文章で説明する際にも、小見出し(キャッチコピー)と詳細文のセットでまとめるようにしましょう。

見出し(キャッチコピー)の表現は最も大切で、詳細文を読まなくても内容が分かるように文字数、言葉の選定、句読点の打ち方に至るまで熟考する必要があります。

フォントは視認性が高いものを使用し統一する

オンライン商談における営業資料では、フォントにもこだわる必要があります。まず前提として、フォントは1種類で統一するのが原則です。

どのフォントを選定するかは、提案内容や製品・サービスのイメージによって変わりますがオススメは「メイリオ」です。

メイリオは、フォントデザインにクセがなく、太文字との識別もしやすいので使いやすいです。

専門家によっては、アルファベットのみ、Segoe UIのような欧文フォントに変えるという方法を進めていることもありますが、フォントが変わっていることに違和感を感じる人もいますので、日本語が中心の資料であれば、メイリオで統一するのが自然です。

また、フォントの大きさや太さでも視認性は大きく変わります。

重要なメッセージや協調したい部分、表現に強弱をつけたい時には、文字の太さや大きさを変えて、商談相手の目に自然と飛び込んでくるように工夫しましょう。

④配色は多く使用せず、使用ルールを決める

印刷コストを考えずに、カラフルな営業資料を制作できるのはオンライン商談における強みの一つです。

しかし、色の種類を増やしすぎると、まとまりづらくなるので注意しましょう。

一般的には、背景の白を除いて3色でまとめるのが基本です。

文字色は黒または濃いグレー、メインカラーはコーポレートカラーや製品のブランドカラー、アクセントカラーはメインカラーの補色にするとバランスがよくなります。

メインカラーに迷った時は、自社の企業カラーや商談相手のコーポレートカラーを参考にしましょう。

配色が決められない時は、パワーポイントの「色設定機能」を活用するのがオススメです。

あるいは、パワーポイントのスライドマスターで配色を選択しておくとコンピューターが最適な配色を提案してくれます。

配色が決まったら、次はルール設定を行います。

重要なキーワードは○○色、枠は○○など、どこ部分にどの色を使うのか統一して制作しましょう。

一般的に、黄色やオレンジ、ピンク、赤などの暖色は視認性が高い色と言われているので、強調したい部分に使うのがオススメです。

視線の流れを意識したレイアウト構成にする

オンライン商談のように、PCの画面で閲覧することを前提にした営業資料では、ページ内におけるレイアウト構成も大変重要なポイントになります。

人の視線は、一般的にZ字のように移動するのが一般的だと言われているので、資料も左→右、あるいは上→下の流れでストーリーや順番を組み立てる必要があります。

また、全ページの構成が整った資料にするというのも大切です。

具体的には、例えば文章や図の書き出し位置を合わせるということ、スライドは、上下左右の端は少なくとも5mm以上の余白をとるようにしそれらを全ページ統一するようにしましょう。

パワーポイントで制作する場合は、グリット線・ガイド・グリット線を表示したまま制作すると合わせやすくなります。

また、このような統一感は、図や文章を並べる際にも意識したいところです。

パワーポイントで制作する場合は配置機能の「揃え」や「整列」を活用して、美しい資料を作りましょう。

まとめ

今回は、オンライン商談において重要な役割を果たす営業資料についてより受注率を高めるための作成テクニックを解説しました。

 ●営業マンの個人的なトークスキルが活かしづらいオンライン商談において、営業資料は大事な武器となる。
 ●商談相手の画面上に常に映し出されている営業資料は、商談の成否のカギを半分握っている
 ●オンライン商談における営業資料は、視認性が高まるデザインが大切である。
 ●フォントの種類・大きさ・太さにもこだわる必要がある。
 ●使う色は3種類が基本、どこに何色を使うかもルール設定しておく。
 ●スライドにおけるレイアウト構成はZ字が基本、また余白や整列も意識する。


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このコラムを書いたライター
BtoBマーケティングBPO編集部
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