BtoBサイト制作 効果分析・改善

CVが少ないBtoBサイトの改善手順

2023年09月04日
「Webサイト経由の問合せが少ない」「流入数はあるのにコンバージョン率が悪い」とお悩みを抱えている企業様からのご相談が増えています。本記事では、コンバージョンが発生しない原因を上げ、改善するためのポイントを解説します。改善策をご検討する際の参考にしてみてください。
目 次

コンバージョンが少ないBtoBサイトの原因

コンバージョンが少ないBtoBサイトでよく見られる問題点をご紹介します。

「伝えたいこと」中心で「お客様が知りたい情報」が少ない

サイトのコンテンツが、商材紹介や企業概要のみになっているという問題です。
これらは、企業側にとって知ってほしい内容であるかもしれませんが、ユーザー側にとってはそうとも限りません。

Webサイトには、様々なユーザーが訪れます。
商材や会社のことを認知していてより詳しい情報を調べるために来訪するユーザーもいれば、貴社商材に関連するキーワードを検索してたまたまサイトにたどり着いたといったユーザーもいます。
しかし共通しているのは、なんらかの目的を持ってサイトを訪問しているということです。
これらのユーザーを一人でも多くコンバージョンに結びつけるためには、こちらが伝えたい内容でなく、顧客視点で考え、ニーズや目的を満たしてあげられるような情報を掲載しておくことが必要です。

検討段階に即したCTAが準備されていない

サイトにおけるCTAの選択肢が少ないという問題です。
CTAとは、Call To Action(コール トゥ アクション)の略で、Webサイトの訪問者を具体的な行動に誘導することです。具体的には、資料請求や見積依頼といった具体的なアクションに導くフォームボタンやリンクなどのことを指します。

前述したとおり、Webサイトに訪問するユーザーの目的は様々で、商材に対する検討度合いも異なります。

例えば、サイト内に「お問い合わせ」フォームボタンのみだった場合、「相談をしたい・詳しい話を聞きたい」と思っているユーザーにとってはアクションしやすいものの、まだ漠然としたニーズを抱えている情報収集段階のユーザーにとっては敷居が高く感じてしまうのではないでしょうか。。
コンバージョンにつながるBtoBサイトに改善するためには、顧客のニーズや検討度合いに応じたCTAを複数準備し適切なものを選択できるようにしておくことが大切です。

Webサイトの導線設計に問題がある

導線設計とは、ユーザーのニーズや動きを想定し、目的のページまでスムーズにたどり着けられるようにサイトを設計することです。導線設計が不十分だと、ユーザーは「欲しい情報にたどり着けない」という状態になり、離脱をしてしまいます。

中でも最も注意したいのは、閲覧開始ページの導線設計です。
閲覧開始ページのCTAが目立つ場所に設置されていなかったり、その内容がユーザーニーズに即していなかったりすることで、せっかく興味関心を持って来訪してくれたユーザーでもコンバージョンに至る前に離脱してしまっていることがあります。

そもそも集客数が少ない

Webサイトに訪問しているユーザーの絶対数が少ないという問題です。

BtoBサイトのCVRは、場合、企業や商材などにもよりますが、「お問い合わせ」で約0.5%~1.0%、「資料請求」や「お見積り」で約1.5%、「資料ダウンロード」や「メルマガ登録」などで約6.5%と言われています。

例えば、お問い合わせを月に10件発生させたい場合は、約1333ユーザー必要ですし、「資料請求」や「お見積り」の場合は、666ユーザー、「資料ダウンロード」や「メルマガ登録」では153ユーザー必要ということになります。

どんなにコンテンツを充実させたり導線設計を工夫したりしても、サイトに訪問してくれるユーザーが増えなければコンバージョンの数を増やすことはできません。
検索エンジン対策はもちろんのこと、様々な集客施策を実践するとともに、マーケティング施策のハブとして多方面からターゲットユーザーをWebサイトへ誘導していく仕組みを整えることが必要となります。

BtoBサイトの改善手順

コンバージョンが少ないBtoBサイトの改善方法を具体的に解説していきます。

現状サイトの数値を確認する

まずは、Google AnalyticsやGoogle Search Consoleなどで自社サイトの現在のアクセスデータを確認しましょう。
ユーザー数、PV、UU、滞在時間、CVR、直帰率といった基本的なアクセスデータだけでなく、流入に貢献しているページ、CVに貢献しているページなどのユーザー動線も把握しておくことが大切です。

これらのデータを確認することで、コンバージョンの少ない原因を特定することができます。

必要なコンテンツが網羅されているかをチェックする

次は、サイト内のコンテンツを見直してみましょう。
前述の通り、サイトには様々な目的・検討段階のユーザーが訪問します。
まずは、各ユーザーが求めている情報にスムーズにたどり着けるよう、サイトの導線を整えるとともに
検討フェーズに合わせたコンテンツを制作することが必要となります。

そのためには、まず自社のターゲットのペルソナと導入検討プロセスを整理することで、それぞれのプロセスで顧客が必要としている情報が何か?を導き出すことができます。

当社ではこれを「コミュニケーションコンテンツ設計」と呼んでいます。顧客の検討プロセスに応じたコンテンツの作り方は以下資料で解説しています。あわせてご覧ください。


導線データを可視化して離脱しているポイントを見つける

Googleアナリティクスでは、「直帰率・離脱率」を調べることができます。

●直帰率とは・・・ユーザーがサイトを訪問した際に、他のページを閲覧せずに別サイトに移動してしまった割合
●離脱率とは・・・個々のページのすべてのページビューで、そのページがセッションの最後のページになった割合

直帰率と離脱率の高いページを特定することで改善すべきページを把握していきましょう。離脱や直帰に繋がっているページについては、内容を改善したり、場合によっては表示しない・削除するといった方法をとったりすることで、無駄なサイト回遊を減らすことができます。

また、CVに貢献しているページを把握することで、同ページへの導線を強化してコンバージョン数を増やしていくことが可能になります。

改善の余地がある箇所を決めて実行する

最後に、これまで挙げてきた改善方法の中で、自社サイトが行うべき対策をピックアップし実行していきます。
コンバージョン数に悩む多くの企業にとって、行うべき対策はおそらく1つでなく複数あると思います。
しかし、それらを一気に進めるのではなく優先順位をつけて確実に進めていくことが大切です。
改善の難易度が低く、効果が大きい打ち手から順に実行していくことをおすすめします。
また、コンバージョンを発生させ続けるためには、一度対策して終わりではなく、サイト分析ツールを使って定期的にデータ収集を行うとともに、その都度分析・改善策の実行・成果のチェックといったPDCAサイクルの継続がとても重要となります。

サイトの改善が完了したら集客施策を実施する

これまで解説してきたサイト改善が完了したら、Webサイトへの集客数を増やすことで、コンバージョンの絶対数を増やしてきましょう。
ここからは、具体的な集客施策をご紹介していきます。

検索ユーザーにアプローチをするSEO施策は外せない

Webサイトの集客数を増やす上で検索エンジン対策、特にSEOは避けて通れない施策といえるでしょう。

SEOには“テクニカルSEO”と“コンテンツSEO”があります。
テクニカルSEOとは、Google botなどといった検索エンジンクローラーを意識して、プログラムの記述方法やディレクトリ構造、ページ速度の調整といった技術的な対策を施すことです。

一方コンテンツSEOとは、検索ユーザーを意識して、対策キーワードを設定したり、専門性・網羅性・独自性のあるコンテンツを制作したりといった、Googleが定義する“良質なコンテンツ”を制作することです。
検索ユーザーを増やすためには、このテクニカルSEOとコンテンツSEOの両方が必要となります。

コンテンツSEOについてもっと詳しく知りたい方は以下資料をご覧ください。



ハウスリストを持っている企業はメールマーケティング施策も有効

ハウスリストを保有している企業にとって有効な施策です。
ハウスリストに対して、定期的にメールマガジンを配信し、その中でサイトのコンテンツをご紹介することで、閲覧してほしいページへピンポイントで誘導することができます。

もし現状ハウスリストとしてまとまっていなかったとしても、営業担当者や広報部といったところから名刺を集めたり、展示会で交換した名刺などを集めたりすることで、予想以上数の配信数になることもありますので、一度全社的に名刺情報を収集してみましょう!

メールマーケティングを検討される際には、以下にBtoB分野におけるメールマーケティングのポイントをまとめた資料も合わせてご覧ください。



BtoBサイトの効果分析と改善方法をもっと知りたい方へ

本記事では、コンバージョンが発生しない原因を上げ、改善するためのポイントをご紹介しました。
1.現状サイトの数値を確認する
2.必要なコンテンツが網羅されているかをチェックする
3.導線データを可視化して離脱しているポイントを見つける
4.改善の余地がある箇所を決めて実行する

サイトの分析をしっかり行えば、コンバージョン改善のための打ち手もわかりやすくなります。まずはサイト分析を徹底しましょう。

以下にてBtoBサイトの効果分析と改善方法を作成・配信しています。自社サイトのコンバージョン率改善にぜひお役立てください。

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このコラムを書いたライター
BtoBマーケティングBPO編集部
BtoBマーケティングBPO編集部
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