WordPressの権限管理|企業サイトでの権限グループの割り当て方とアカウント運用ルール

更新日 : 2026年10月25日
WordPressサイト制作・運用

WordPressを複数人で運用していると、「とりあえず全員を管理者にしている」「退職した人のアカウントが残っている」といった状態になりがちです。権限を与えすぎたアカウントや、使われていないアカウントは、誤操作や不正ログインの原因になります。実際に、サイトの改ざんが、退職者のアカウントの放置や、パスワードの使い回しから起きるケースもあります。本記事では、WordPressの権限グループの種類と、企業サイトでの割り当て方、アカウントを安全に管理するための運用ルールを解説します。

【横長】WP-Chorus

WordPressの権限グループの種類

WordPressには、ユーザーごとにできる操作を決める「権限グループ」があります。初期状態で用意されている権限グループと、主にできることは次のとおりです。

権限グループ

主にできること

できないこと

管理者

サイトのすべての操作(プラグイン・テーマ・ユーザーの管理、設定の変更を含む)

ー

編集者

すべての投稿・固定ページの作成・編集・公開・削除、カテゴリーやコメントの管理

プラグイン・テーマ・ユーザーの管理、サイトの設定

投稿者

自分の投稿の作成・編集・公開・削除、画像などのアップロード

他人の投稿の編集、固定ページの編集

寄稿者

自分の投稿の作成・編集(公開はできない)

投稿の公開、画像などのアップロード

購読者

投稿の閲覧、自分のプロフィールの編集

投稿の作成


このほか、複数のサイトをまとめて管理する「マルチサイト」では、すべてのサイトを管理できる「特権管理者」があります。

企業サイトでの権限の割り当て方

権限グループは、担当者の役割に合わせて割り当てます。企業サイトでの割り当ての例は次のとおりです。

担当者

おすすめの権限グループ

理由

情報システム部門・サイトの責任者

管理者(1〜2名に限定)

プラグインやユーザーの管理など、サイト全体にかかわる操作が必要

広報・マーケティング担当

編集者

記事やページの公開・修正はできるが、サイトの設定は変えられない

記事を書く社内の担当者

投稿者

自分の記事の作成・公開だけができる

外部のライター

寄稿者

下書きまでを作成し、公開は社内の編集者が判断する

外部の制作会社

作業に必要な権限(期間を決めて付与)

作業が終わったら権限を下げるか、アカウントを削除する


管理者は最小限にする

管理者の権限を持つアカウントが乗っ取られると、プラグインの追加や設定の変更を通じて、サイト全体が改ざんされるおそれがあります。

管理者は、サイト全体の管理に責任を持てる1〜2名に限定しましょう。日常の記事の更新は、管理者ではなく編集者や投稿者のアカウントで行うのが安全です。

権限グループの設定・変更の手順

新しくユーザーを追加するとき

1. 管理画面の「ユーザー」→「新規追加」を開く
2. ユーザー名、メールアドレス、パスワードを入力する
3. 「権限グループ」で、担当者の役割に合ったものを選ぶ
4. 「新規ユーザーを追加」をクリックする

ユーザー名は、あとから変更できません。また、ログインに使うため、推測されにくい名前にしておきましょう。

既存のユーザーの権限を変えるとき

1. 管理画面の「ユーザー」→「ユーザー一覧」を開く
2. 権限を変えたいユーザーにチェックを入れる
3. 「権限グループを変更」から新しい権限グループを選び、「変更」をクリックする

標準の権限で足りない場合

「固定ページだけ編集できるようにしたい」など、標準の権限グループでは対応できない場合は、「User Role Editor」などのプラグインで、権限を細かく調整できます。

ただし、権限を細かく変えると、誰が何をできるのかが分かりにくくなります。変更した内容は、記録しておきましょう。

アカウント運用のルール

権限を正しく割り当てても、アカウントの管理が不十分だと事故は防げません。企業として、次のルールを決めておきましょう。

共有アカウントを使わない

1つのアカウントを複数人で使うと、誰がどの操作をしたのかを追えなくなります。トラブルが起きたときに原因を調べられず、パスワードを変えるときも全員に影響します。アカウントは、1人に1つずつ発行しましょう。

退職・異動・委託終了のときの手順を決めておく

担当者が退職・異動したときや、外部委託先との契約が終わったときは、次の手順で対応します。

1. アカウントの削除、または権限の引き下げを行う
2. 削除するアカウントが作成した投稿を、ほかのユーザーに引き継ぐ(削除時に選択できる)
3. 共有していたパスワード(サーバーやFTPなど)を変更する

この手順を、人事の手続きや委託契約の終了の流れに組み込んでおくと、対応漏れを防げます。

定期的に棚卸しする

四半期に1回など、時期を決めてユーザー一覧を確認しましょう。

・使われていないアカウントが残っていないか
・役割に対して、権限が大きすぎるアカウントがないか
・契約が終わった外部委託先のアカウントが残っていないか

不正ログインを防ぐ設定

権限の管理とあわせて、ログインそのものを守る設定も行いましょう。

推測されにくいパスワードにする
:長く複雑なパスワードを設定し、ほかのサービスと使い回さない
ユーザー名を表に出さない
:投稿者の表示名(ニックネーム)を、ログインに使うユーザー名と別にする
ログインの試行回数を制限する
:パスワードを何度も試す攻撃を防ぐ。セキュリティ用のプラグインで設定できる

二段階認証を導入する

二段階認証は、パスワードに加えて、スマートフォンのアプリに表示される確認コードなどを入力してログインする仕組みです。パスワードが漏れても、確認コードがなければログインできないため、不正ログインを大きく減らせます。

WordPressでは、二段階認証用のプラグイン(WordPress公式のプラグインディレクトリで公開されている「Two Factor」など)や、サーバーの機能で導入できます。少なくとも、管理者と編集者のアカウントには設定しておきましょう。

管理画面にIP制限をかける

IP制限は、管理画面にアクセスできる場所(IPアドレス)を限定する方法です。社内のネットワークからしかログインできないようにすれば、外部からの不正ログインを防げます。

サーバーの設定ファイル(.htaccessなど)や、サーバーの管理画面、プラグインで設定できます。

ただし、在宅勤務の担当者や外部の制作会社がログインする場合は、そのアクセス元も許可しておく必要があります。設定を誤ると自社の担当者もログインできなくなるため、導入前にアクセス元を整理しておきましょう。

ログインの保護をサーバー側で標準化する

二段階認証やログインの試行制限は、プラグインでも導入できます。ただし、プラグインの数が増えると、更新や相性の確認の手間も増えます。

NHNテコラスの「WP-Chorus」は、企業向けのWordPressクラウドホスティングです。二要素認証を利用できるほか、WAF(「攻撃遮断くん」のエンジンを搭載)とDDoS対策を全プランで標準提供しています。サーバー側で攻撃を遮断できるため、プラグインだけに頼らずにログインを守れます。

WP-Chorusについて詳細は以下をご覧ください。

まとめ

WordPressの権限管理は、「権限は必要最小限」「アカウントは1人に1つ」「定期的に棚卸し」の3つが基本です。管理者は1〜2名に限定し、退職・異動・委託終了のときの手順を、社内の手続きに組み込んでおきましょう。

あわせて、二段階認証やIP制限でログインそのものを守れば、不正ログインによる改ざんのリスクを大きく減らせます。

本コラムの作成・編集者

ターゲットメディア株式会社 BtoBマーケティング研究チーム

私たちは、「日本のBtoBマーケティングをアップデートする」をミッションに活動する専門家チームです。
BtoB領域に特化して、17年以上・支援社数200社以上のマーケティング支援を手掛け、そこで蓄積された成功事例や実践的なノウハウを、現場で奮闘するマーケターの皆様にお届けしています。
チームには、戦略コンサルタント、データアナリスト、コンテンツ制作のプロフェッショナルが在籍し、多角的な視点から成功のヒントを発信します。

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