WordPressのサーバー移行(引っ越し)は必要?乗り換えの判断基準・移行先の選び方・SSL化の注意点

更新日 : 2026年10月25日
WordPressサイト制作・運用

「サイトの表示が遅い」「サーバーのPHPが古いまま」「障害が起きたときのサポートが不安」。こうした悩みから、WordPressのサーバーの乗り換えを考える企業は少なくありません。ただし、サーバーの移行には手間がかかり、手順を誤るとサイトが表示されなくなるリスクもあります。移行の作業に入る前に、「なぜ移るのか」「どこに移るのか」を決めておくことが大切です。本記事では、サーバーの乗り換えを検討すべきサインと、移行先の選び方、移行の方法と手順の全体像、移行と一緒に済ませたいSSL化の注意点を解説します。

【横長】WP-Chorus

サーバーの乗り換えを検討すべきサイン

次のような状態が続いている場合は、サーバーの乗り換えを検討するタイミングです。

サイン

具体的な状態

表示が遅い・落ちる

サイト側の対策をしても改善しない。アクセスが増えるとつながらなくなる

PHPが古いまま

サーバーが新しいPHPに対応しておらず、WordPressやプラグインの推奨環境を満たせない

セキュリティの機能が足りない

WAFやバックアップなどを、プラグインや別のサービスで補う必要がある

サポートが不安

障害が起きたときの問い合わせ先や、対応の時間が限られている

費用が見合わない

サーバー代に加えて、保守やセキュリティ対策の費用がかさんでいる


表示が遅い原因がサイト側にある場合は、サーバーを移っても改善しないことがあります。まずは原因を見分けてから、移行を判断しましょう。


移行先の選び方(法人向けの比較軸)

企業サイトの移行先は、料金だけでなく、次の5つの軸で比べましょう。

比較軸

確認すること

セキュリティ

WAF、DDoS対策、SSL証明書が標準で含まれるか。別料金のオプションか

安定性

アクセスの集中に耐えられる構成か。障害が起きたときの復旧の仕組みがあるか

バックアップ

自動で取得されるか。取得の頻度と保存期間、元に戻す方法

サポート

問い合わせの方法と対応の時間。WordPressにかかわる相談に対応できるか

料金体系

月額固定か、アクセス量などに応じた従量課金か。予算を立てやすいか


あわせて、検証用のテスト環境(ステージング環境)を簡単に用意できるか、サーバーの管理(ミドルウェアの更新など)を任せられるかも確認しておくと、移行後の保守の負担を減らせます。


移行の方法3つと向き不向き

WordPressの移行の方法は、大きく3つあります。

方法

内容

向いているケース

プラグインで移行

移行用のプラグイン(All-in-One WP Migration、Duplicatorなど)で、サイトをまとめて書き出し・取り込む

容量が小さく、構成がシンプルなサイト

手動で移行

ファイルとデータベースを、それぞれ書き出して新しいサーバーに移す

容量が大きいサイト、カスタマイズが多いサイト

移行代行に依頼

移行の作業を、専門の会社に任せる

社内に作業できる担当者がいない、止められないサイト


プラグインでの移行は手軽ですが、サイトの容量が大きいと失敗することがあります。また、移行先のサーバーによっては、独自の移行ツールや手順が用意されている場合もあります。

移行手順の全体像

移行は、大まかに次の流れで進めます。具体的な操作は、移行の方法や移行先のサーバーによって異なります。

1. 事前の確認:移行先のPHP・データベースのバージョンが、今のサイトに対応しているかを確認する
2. バックアップ:今のサイトのファイルとデータベースをバックアップする
3. ファイルとデータベースの移行:新しいサーバーにファイルを配置し、データベースを取り込む
4. 設定の変更:データベースの接続情報(wp-config.php)などを、新しいサーバーに合わせて変更する
5. 表示の確認:本番に切り替える前に、新しいサーバーでサイトが正しく表示されるかを確認する
6. DNSの切り替え:ドメインの向き先を新しいサーバーに変更する
7. 切り替え後の確認:切り替えが反映されたあと、表示やフォームの動作を確認する


DNSの切り替えは、反映されるまで時間がかかることがあります。その間は、古いサーバーと新しいサーバーの両方にアクセスが届くため、記事の更新やフォームの受け付けを一時的に止めておくと安全です。


移行で起きやすいトラブル

トラブル

主な原因と対処

ページを開くと「見つかりません」と表示される

パーマリンクの設定が反映されていない。管理画面の「設定」→「パーマリンク」で設定を保存し直す

画像が表示されない

画像のファイルが移しきれていない、または古いURLが残っている。ファイルとURLを確認する

ログイン画面から先に進めない

WordPressのアドレス(URL)の設定が古いままになっている。データベースや設定ファイルで修正する

画面が真っ白になる、エラーが表示される

PHPのバージョンの違いや、プラグインの相性。エラーの内容を確認し、原因のプラグインを特定する

記事の中のリンクが古いURLのまま

ドメインが変わった場合に起きる。データベース内のURLを、置き換え用のツールでまとめて変更する


トラブルに備えて、移行前のサーバーは、移行後しばらく契約を残しておくと安心です。

移行と一緒にSSL化(https化)を済ませる

サイトがまだhttpのままであれば、移行のタイミングでSSL化(https化)も済ませておきましょう。SSL化は、サイトとの通信を暗号化し、ブラウザに「保護されていない通信」と表示されるのを防ぎます。

SSL化の流れ

1. SSL証明書を有効にする:サーバーの管理画面で証明書を設定し、httpsでサイトが開けることを確認する
2. WordPressのURLを変更する:管理画面の「設定」→「一般」で、「WordPressアドレス」と「サイトアドレス」をhttpsに変更する
3. httpからhttpsへ転送する:httpのURLにアクセスされたときに、httpsのURLへ自動で転送(301リダイレクト)する設定を行う
4. 混在コンテンツを直す:httpsのページの中に、httpで読み込まれている画像やスクリプトが残っていないかを確認し、httpsに置き換える

SSL化の注意点

・作業の前に、必ずバックアップを取る
・URLの変更を誤ると、管理画面にログインできなくなることがある。変更する前に、設定値を控えておく
・SSL証明書には有効期限がある。自動で更新されるかどうかを確認しておく

移行後に確認すること

移行が終わったら、次の項目を確認しましょう。

・Google Search Console:サイトが正しく登録されているか。ドメインやURLが変わった場合は、新しいURLの登録とサイトマップの送信を行う
・アクセス解析
:計測のタグが正しく動いているか
・フォーム
:送信ができ、通知のメールが届くか
・メール
:サーバーでメールを使っている場合は、送受信ができるか
・表示速度
:移行前と比べて、表示が遅くなっていないか

まとめ

WordPressのサーバー移行は、手間とリスクがともなう作業です。作業に入る前に、「なぜ移るのか」を整理し、セキュリティ・安定性・バックアップ・サポート・料金体系の5つの軸で、移行先を選びましょう。

移行の作業は、方法を選んだうえで、バックアップから切り替え後の確認までを順に進めます。httpのままのサイトであれば、移行と一緒にSSL化を済ませておくと効率的です。


本コラムの作成・編集者

ターゲットメディア株式会社 BtoBマーケティング研究チーム

私たちは、「日本のBtoBマーケティングをアップデートする」をミッションに活動する専門家チームです。
BtoB領域に特化して、17年以上・支援社数200社以上のマーケティング支援を手掛け、そこで蓄積された成功事例や実践的なノウハウを、現場で奮闘するマーケターの皆様にお届けしています。
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